自然科学之雑談帖(その32)―テントウムシの羽

テントウムシは、今でも良く見かける虫であります。ごくごくありふれた虫でありますから、既に研究しつくされて、この21世紀に新しい発見なぞないだろう、と思っていたのですが、そうでもない様で。

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テントウムシは収納上手 羽を折り畳む技解明

 テントウムシが硬い「さや羽」の内側に柔らかい「後ろ羽」を素早く畳んで収納する仕組みを、東京大や九州大のチームが解明し、16日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。宇宙で展開する人工衛星のアンテナや、軽量の折り畳み傘への応用が期待できそうだ。

東京大の斉藤一助教(生物模倣工学)は「テントウムシの羽は他の昆虫に比べて柔軟性と強度のバランスに優れている」と指摘。「少ない部品で柔軟に形を変える製品作りに生かせるかもしれない」と話している。チームは、ナナホシテントウの硬い羽を透明な樹脂でできた人工羽に変え、内側が見えるようにしてビデオ撮影。すると胴体を動かしながら硬い羽の下に柔らかい羽をたくし上げ、うまく折り目を付けて1秒ほどで畳み込んでいた。

柔らかい羽は薄くて丈夫なのが特徴。翅脈と呼ばれる筋状の骨格は、巻き尺のように断面がカーブした形状をしており、どこでも折り畳める一方で広げると形が安定する構造を備えていた。.

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出典Web:http://www.sankei.com/photo/story/news/170516/sty1705160001-n1.html

テントウムシに限らず、カブトムシ、クワガタムシ、カミキリムシと云った所謂甲虫と呼ばれる虫が飛ぶときは、固い羽根の下から柔らかい羽を出して飛んでいくのは見慣れた光景ですが、原理が詳しく調べられていなかったとは、無知蒙昧で知りませんでした。人工衛星のアンテナの展開等に応用が利くかも知れないとの事。小さな虫の何でもない動きが、最新の科学でも及ばないものとはねえ。