無・題

突き抜けたやつの前では下手に自分を表現しない方がいい言葉遣い取り上げる話題声のトーン表情服身つけた装飾品ちょっとしたしぐさそのすべて一挙手一投足がその人のすべてを表していると知っているやつのことだ思い上がっているいやその思い上がっている自分自身を鎮める術を心得ているから思い上がらんとする自らさえも突き抜けているやつのことだ非常に自己意識が高いからこそ自分を知り自分自身さえ無に等しいものであると知っているやつのことだよわいはかないとしったうえでそいつはこの肉体もいずれは大地に溶け天と一体になると知っているから今この文章を打っている自分も天地なのだと知っているゆえに何よりも強い天と地は何かを怖がるだろうか何かに苦しむだろうかただ、悲しむことはある怒ることはあるただ、怖がることはないこのような人をわたしは少なくとも三人知っているそのひとは明日も突き抜けられない人々の中で暮らす

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