読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

4月1日の行書問題その2

☆基礎法学のその他ーレベル3

12、次の記述のうち、正しいものはどれか?

1、自由・平等の名の下に近代市民法下で展開された自由競争の結果、経済強者と経済的弱者の対立が生じ、現実のうえで不自由・不平等を推し進めた反省から、すべての市民に実質的な事由・平等を保障するため、ワイマール憲法にはじまる20世紀憲法に具体化されたのが選挙権の平等の思想である

2、近代市民法は、所有権絶対の原則、契約自由の原則、および過失責任の原則等をその基本減としているが、これらの原則は、過失責任の原則を除き、実質的平等の思想に基づいて経済的弱者を保護するためにあらたなに生まれた現在の社会的思想によって大幅な修正を受けている

3、近代市民法の修正形態としてあらわれた社会法は、各人に人間としての生存を保障することを目的とする限りにおいて、社会主義国家の法とその理念を一にするが、社会法はさしあたり個人の自由・平等・独立という市民法の基本理念を全く否定するものではない

4、労働力という商品が、労働者の人格という不可分であるため、使用者に対する事実上の従属を強いられ、また売り惜しみに適しないため、需給の調節が不可能で、常に役売りを強いられるという特殊性を持つことからすると、労働者保護の原理は、抽象的な経済的弱者の保護という社会法一般の原理と何ら異なるところはない

12

こたえ

正しいのは

『3』

正しい

近代市民法の修正形態としてあらわれた社会法は、各人に人間としての生存を保障することを目的とする限りにおいて、社会主義国家の法とその理念を一にするが、社会法はさしあたり個人の自由・平等・独立という市民法の基本理念を全く否定するものではない

H26

憲法の内閣ーレベル2

13、内閣に関する憲法の規定の説明として正しいものはどれか。

1. 内閣総理大臣は、衆議院議員の中から、国会の議決で指名する。

2. 国務大臣は、内閣総理大臣の指名に基づき、天皇が任命する。

3. 内閣は、衆議院で不信任の決議案が可決されたとき、直ちに総辞職しなければならない。

4. 内閣は、総選挙の結果が確定すると同時に、直ちに総辞職しなければならない。

5. 内閣は、総辞職の後、新たに内閣総理大臣が任命されるまで引き続き職務を行う。

13

こたえ

『5』

5.正しい。

憲法第69条と併せて、憲法第71条は、「前2条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行う」と規定している。

憲法の内閣ーレベル3

14、日本国憲法における内閣に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1、内閣総理大臣は、衆議院議員の中から国会の議決で、これを指名する

2、内閣は衆議院で不信任の決議案を可決し、または信任の決議案を否決したときは、40日以内に衆議院解散されない限り、総辞職をしなければならない

3、衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は、総辞職しなければならない

4、国務大臣過半数は、衆議院議員でなければならない

14

こたえ

正しいのは

『3』

正しい

衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は、総辞職しなければならない

H21

憲法の多肢選択式ーレベル2

15、次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ア]〜[エ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

  [ア]は、憲法上、―(中略)―国務大臣の任免権(六八条)、[イ]を代表して[ウ]を指揮監督する職務権限(七二条)を有するなど、[イ]を統率し、[ウ]を統轄調整する地位にあるものである。そして、[イ]法は、[エ]は[ア]が主宰するものと定め(四条)、[ア]は、[エ]にかけて決定した方針に基づいて[ウ]を指揮監督し(六条)、[ウ]の処分又は命令を中止させることができるものとしている(八条)。このように。[ア]が[ウ]に対し指揮監督権を行使するためには、[エ]にかけて決定した方針が存在することを要するが、[エ]にかけて決定した方針が存在しない場合においても、[ア]の右のような地位及び権限に照らすと、流動的で多様な行政需要に遅滞なく対応するため、[ア]は、少なくとも、[イ]の明示の意思に反しない限り、[ウ]に対し、随時、その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導、助言等の指示を与える

権限を有するものと解するのが相当である。

最大判平成7年2月22日刑集49巻2号1頁以下)

1、衆議院  2、閣議  3、政府  4、内閣官房長官  5、省庁  6、国民  7、内閣  8、特別会  9、事務次官会議  10、執政  11、国政  12、官僚  13、国全  14、内閣総理大臣  15、参議院 16、日本国  17、行政各部  18、天皇  19、事務  20、常会

15

こたえ

ア14 イ7 ウ17 エ2

解説

本問は、いわゆるロッキード事件判決の一文である。

ロッキード事件判決とは?

ロッキード事件とは、アメリカの航空機製造大手のロッキード社が、世界各国の航空会社に大型ジェット旅客機を売り込むため、世界各国の政府関係者に巨額の賄賂をばら撒いていた事が明らかになったことを発端に日本でも内閣総理大臣(収賄当時)であった田中角栄をはじめ多くの逮捕者が出た戦後最大の疑獄事件である。

本判決は、そのうち首相秘書(当時)の贈賄罪等で起訴された事案における最高裁判決の一文であるが、田中角栄自身の贈賄罪についての裁判は、上告審の最中に死亡し、公訴棄却がされているため、司法の最終的な判断として田中角栄の5億円収受を認定したことでも有名な判決である。

もっとも、本問は判決の概要を把握していなくとも、条文知識から、正解することが可能である。

憲法

72条 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。

内閣法 4条1項 内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。

4条2項 閣議は、内閣総理大臣がこれを主宰する。この場合において、内閣総理大臣は、内閣の重要政策に関する基本的な方針その他の案件を発議することができる。

6条

内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。

8条

内閣総理大臣は、行政各部の処分又は命令を中止せしめ、内閣の処置を待つことができる。